敷 地|市街地

用 途|住宅(ガラス工場からの改修)

要 望|既存建物を活かした住まい。
    プライバシーを確保しながら自然光で明るいこと。

面 積|建築面積:112.58㎡  延床面積:64.16㎡

概 要|

 ガラス工場から住宅へのコンバージョンである。クライアントの両親がこの建物でガラス工場を営んでいたが、その後、使用されないままの状態が続いていた。現在の住まいは2階にあるが、将来的な移動の利便性や安全性を考慮し、1階を住まいにすることになった。既存建物の広さは夫婦2人が住むのに程よい広さであった。がらんどうの室内全体が見渡せる空間ではなく、居場所が見え隠れしたり、空間内に光とスケールの抑揚がうまれる計画とした。
建物南側に新たに半外部空間を設けることで、クライアントにとっては周辺との緩衝スペースになり、また街並みからの視点では、敷地を占有していた建物に余白が生まれることで、見通しと風通しが良くなり、市街地の環境に貢献できたと考えている。新たに加えた壁は耐風圧を受けるため、構造としてヒノキの無垢材(40×150×5000)を等間隔に配置した。街路からは木の壁として、室内からは木の間から自然光が乱反射し光溜が浮かんでいるように見える。豊かな気積のなかに自然光がつくる多様な風景と、穏やかな風が揺らめいている。

既存内観|既存外観|改修後外観


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