敷 地|河川と市街地の間
用 途|鉄道系建設会社の研修施設
要 望|再訪したくなる場など
面 積|敷地面積:25,677.76㎡、建築面積: 4,841.07㎡ 、延床面積:6,826.49㎡
概要|
敷地は庄内川に面し、近傍には東谷山を望む立地である。用途は建設会社の研修施設であり、
敷地内に実習棟と生活棟の2棟を計画した。これらの建物は一部を除き木造で計画されている。
配置計画では、建物を街側に配置することで、河川敷と敷地内の余白を連続させ景観の一体化を図った。
建築計画では、動線空間と滞在空間をシームレスに繋ぎ、利用者の接点が生まれやすい構成とした。
構造計画では、棟ごとの特性に合わせた工法と、限られた工期で実現可能な計画を立てた。
設備計画では、実習棟はZEB、生活棟はZEHを取得した。
防耐火計画は、非熱遮断壁により区画を行うことで木造(準耐火)が実現している。
外装計画では、低層部は河川敷の背景となる色を選択し、高層部は空の色を反映する反射素材を用いた。
照明計画では、街の行燈として既存の風景に溶け込むように計画した。
サイン計画は、鉄道の要素をデザインコードとして、計画を立てた。
木質計画では、準耐火及び内装制限を踏まえて様々な木質化を試み、研修生の教材として実現している。
(東畑建築事務所名古屋オフィスとの協働プロジェクト)
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【配置・外観】

開口計画:実習棟は壁面の開口を限定し、中庭や高窓など建物内部から光を取り入れることで、研修と向き合う環境を計画した。
     生活棟は開かれた建築として、耐力壁を除き開口部を可能な限り設け、周囲の環境とつないでいる。

【実習棟】

モックアップエリアの施工:
25m角のスペースに、大梁52ピース、小梁180ピース、最大部材長さ15.5m、最大重量7tによる屋根架構において、内部空間となる領域全体に7層からなる支保工足場を組み、200tクローラークレーンにより壁面から施工。その後、梁を荷重条件に合わせながら施工し、電気・仕上げ工事等の施工後、足場を解体し建築・土木のモックアップを製作した。モックアップエリアは2ヶ所あるため、他の工事工程と調整しながら順次施工を行なった。

【生活棟】

計画プロセス:
民間企業のプロポーザルにより選定されたプロジェクトである。東畑建築事務所と佐々木事務所が協働で参加した。
設計1年、施工15ヶ月の短工期のなか、若手社員とのワークショップ、木材勉強会、中大規模木造見学会など複数の研修をクライアントおよび設計関係者で取り組みながら計画を進めた。計画途中で木造防火区画の法改正があり、国内に事例が無いなか、防耐火の専門家の協力を得て実現に至った。また構造、ランドスケープ、照明、サインは実績のある協力者とともに、全体のバランスを図りながら計画を行った。私たちは、配置・平面計画から、基本設計、実施設計、仕上材や色の選定、家具デザインなどを行った。加えて、全ての設計・監理打合せに参加して東畑事務所と共に調整を行った。
これまで小中規模建築で培ってきた設計手法が、規模が大きい場合においても有効であることを実感でき、今後の中・大規模建築への展開や、大手設計事務所との協働に向けた大きな礎となった。