敷 地|市街地

用 途|工房

要 望|周囲に閉じながら解放感のある空間

面 積|建築面積:40.57㎡  延床面積:81.14㎡

概 要|

陶作家、酒井智也さんの工房。
モノづくりの空間として作業性と経済性に加え、周辺環境とつながる空間を提案。

【コストと計画について】
施工費を抑える提案とそれによる利点。

・外観は直方体(造りやすく使いやすい)
・平面は総二階(施工的に造りやすくコストも抑えられる)
・木造在来(ツーバイでも計画したが見積り高かった)
・間仕切りは最小限(将来の使い勝手を考慮しフレキシブルであることが大切)
・家具工事も最小限(必要に応じて増やすのがコスト、使い勝手共に〇)
・屋根はシート防水(圧倒的にお値打ち、しかも遮熱仕様で快適)
・外壁はガルバリウム鋼板波板(お値打ちだが、防汚仕様でメンテナンスフリー)
・小庇設置(雨天時の出入りと外壁汚れに有効)
・金属建具はアルミサッシ5カ所のみ(熱環境、防犯上有効)
・仕上げはクロスとベニヤ(棚設置予定の箇所に下地ベニヤは有効)
・基礎は立ち上り無し(床下が無いので問題無し)
・1階床は基礎一発(床下に断熱材充填しているため冬快適)
・軒樋無し(建物外周部に透水管設置により集中豪雨時も床下浸水無し)
・ギャラリー照明はライティングレール(展示に合わせてフレキシブルに対応可能)
・トイレは面積抑えるため階段下を利用(容積を最大限利用)

【その他のご提案】
窓 :最小限の4つの窓のうちの2つを組み合わせて大きな開口とした。
   自然光の繊細な光が室内を拡散するように端部に寄せて配置した。
階段:搬出入の幅を確保するために幅広螺旋階段(W3000)を設置。
   昇降時のシークエンスが楽しめるように開口と合わせて位置を決定した。
階高:1.2階ともゆとりのある高さとし、作品が美しく見えるように検討した。

コストを抑える=我慢すると思われがちですが
コストを抑えながら、熱環境性能やフレキシビリティを高めるなど
四角い建築でも検討、提案できることが沢山あることを改めて感じたプロジェクト。

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