畑の笠

周辺環境と暮らしをつなぐ
十字平面と軒下空間

敷 地|畑に囲まれた住宅地

用 途|単世帯住宅

要 望|敷地を活かした計画

面 積|建築面積:145.88㎡  延床面積:61.76㎡

概 要|

住宅は周辺環境をどこまで取り入れることができるだろうか?農地が点在する地域ではあるが、敷地周囲は都市部と同じように塀やフェンスで区切られた住宅が立っている。この計画では大屋根を用いて周辺環境と内部空間や生活行為が緩やかにつながる計画を行った。平面計画では生活行為の検証から導かれた2.3m程の幅とし居室を十字型に計画している。その周囲に4つの軒下が庭として配置されている。そして庭の一部にダイニングやソファスペースが介入している。各居室は隣接する庭2つの庭から光と風を取り入れる。

おおらかな軒下空間は雨や日差しから家族の行動を開放する。またそれぞれの庭にはアウトドアリビング、アプロ―チ、家庭菜園、洗濯干しといった異なる用途が与えられているが、今後子供の成長など、暮らしに合わせて用途や風景が変わっていくことを想定している。

日本の住宅における軒というのは外壁面から1m程突き出しているというのが一般的だが、この計画ではそれを反転し、内部空間を絞り、奥行きのある軒を計画している。内部と軒の関係を読み替えることで、暮らしは外部にも拡張し、農地まで含めた周辺環境に広がっていくことを意図している。農地に笠をかけ、環境と暮らしをつなぐ住宅である。